アネモネ手帖

小説家・三木笙子のブログ

【新刊情報2】使われている紙とサイン本について / 18年8月30日発売 『帝都一の下宿屋』三木笙子(東京創元社)

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私は10年前の8月に東京創元社さんから『人魚は空に還る』という作品でデビューしました。
祝10周年!
だからというわけではないのですが、今回の新刊は凝った造りになっています。

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【新刊情報1】18年8月30日発売 『帝都一の下宿屋』三木笙子(東京創元社)

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右 : 仙道湧水(小説家)
左 : 梨木桃介(下宿屋「静修館」の大家)

「いずれ先生も所帯を持つんだから、覚えといて損はないよ」
「その所帯とやらで、ここと同じくらい美味しい食事をいただくことはできるのでしょうか」
 真剣に考えこんだ湧水を見て、桃介が噴き出した。
「静修館に一生いるつもりじゃないだろうね」

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ブログについて

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ブログを訪問してくださっている方々にお礼申し上げます。
現在、こちらを更新する時間を確保するのが難しい状況です。
代わりにtwitterで近況や日常のツイートをしておりますので、そちらをチェックしていただけると嬉しいです。
新刊が発売されるときは、こちらに詳しい情報を載せたいと思っています。
今後とも私の作品を楽しんでいただけると嬉しいです。

 

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9月21日発売 『怪盗の伴走者』三木笙子(東京創元社)※9/21追記あり

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上 : 安西省吾(東京地方裁判所検事局検事)
下 : 怪盗ロータス(アルセーヌ・ルパンに憧れている)

「日本に戻ってきた蓮(ロータス)は私に会いに来ました。私は検事の試補期間を終えようとするところでした。その私に、怪盗になるなどと、馬鹿なことを――」
 安西は言葉を切った。
 その顔には重い疲労が浮かんでいる。
 高広はためらいながらも言った。
「安西さんは、今回のロータスの狙いが何なのか、お分かりなのでしょうね」

今作は、里見高広・有村礼が主役の「帝都探偵絵図」シリーズ第4巻ですが、一巻を通して怪盗ロータスと安西検事に焦点を当てたスピンオフ作品となります。
怪盗ロータスの真の狙いは何か。
明治末期・帝都――。
浅草の凌雲閣を舞台にして、因縁の二人が激突します。

(2015年に発売された『怪盗の伴走者』の文庫版です)

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【新刊情報 1】6月22日発売『月世界紳士録(げっせかいしんしろく)』三木笙子(集英社)

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6月22日に集英社オレンジ文庫さんから『月世界紳士録』が発売されます。
読みは「げっせかい・しんしろく」です。

orangebunko.shueisha.co.jp

宇宙技術振興推進株式会社――通称STeP。待宵澄雄の異動先は「竹取班」と呼ばれ、月にまつわる民話や伝承などを扱う部署だ。同僚は桂靖久という青年ひとり。その日、竹取班を訪れた宗像という男は、ある蒐集家から寄贈され保管中の古い洋燈『朧月夜』を譲ってくれと言った。『朧月夜』には、嘘をつくと火が消える、という謂われがあり? 月に憑かれた者たちの幻想譚。

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