アネモネ手帖

小説家・三木笙子のブログ

早く早く

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先月、電気ポットを買いにいったら、もう母の日のポスターが貼ってあったので、ふと『半七捕物帳』を思い出しました。

 

「しかしこの頃はなんでも早くなりましたね。新暦の五月のはじめにもう稗蒔を売りにくる。苗屋の声も四月の末からきこえるんだから驚きますよ。ゆうべも一ツ木の御縁日に行ったら、金魚屋が出ていました。人間の気が短くなって来たから、誰も彼も競争で早く早くとあせるんですね」


『ちくま日本文学032 岡本綺堂』「冬の金魚」(筑摩書房)

 

これは明治時代の話ですが、今はこの時代よりさらに「気が短くなって」いるんでしょう。
先取りしすぎて、そのうち一周してしまい、時期がぴったりになるかもしれません。

 

岡本綺堂 (ちくま日本文学 32)

岡本綺堂 (ちくま日本文学 32)

 

 

 

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