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アネモネ手帖

小説家・三木笙子のブログ

たとえばもし職場にジバニャンがいたとしたら

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現実というものは、凄く嫌なことがときどきあるのでなく、ちょっと嫌なことが無数に積み重なって形成されているのだと思うのですが、たとえばもし職場にジバニャンがいたとしますよ。

 
机周りや廊下のそこかしこを、人魂しっぽを揺らしながらジバニャンが歩いているわけですよ。
いたら声をかけるでしょう。
立ち止まってくれたら頭くらい撫でるでしょう。
チョコボーだって机の引き出しに買いだめしておいて、欲しいだけあげますよ。
プリンのほうがよければ冷蔵庫に備蓄しておきますよ。
そしてその食べている姿を見ていたらきっと心が和むでしょう。
ちょっとくらい嫌なことは瞬時に消し飛んで、世界はジバニャンオレンジに輝くに違いありませんよ。

あることを生きいきと感じるためには、想像力が必要だということは、日常生活の場合、もっともよく当てはまる。日々の生活はもはや想像をかきたてるような新鮮な刺激を含まない。そのため想像力が働かず、そこに自分が自発的な力になって入りこむことができなくなっている。倦怠感はそこに生まれる。

 

想像力というのは、誰にも平等に与えられている有難い能力で、これさえあれば多少不如意でも結構人生を豊かに楽しむことができる。

 

『地図を夢見る』辻邦生・編「夢見る力」(新潮社)

 職場の床をじっと見つめて、ジバニャンがいないかなあと真剣に思っている、もうすぐ40歳のワタシですが、そこはそれ想像力で補ってだな、無情の現実を打破したいと思います。
なお、本日の画像は自宅のパソコンです。

 

地図を夢みる (1979年) (楽しみと冒険〈1〉)

地図を夢みる (1979年) (楽しみと冒険〈1〉)

 

 

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