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アネモネ手帖

小説家・三木笙子のブログ

肝心なことは覚えていない

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とあるマンガを読んだのですが、むかーし、20年近く前すでに読んでいたことを思い出しました。
ただし、本編は覚えておらず、覚えていたのは後書きでした。
何だってこう、人は「どうでもいいこと」ばかり覚えているのか。

 

わざわざ海外旅行をしても、立派な宮殿や美術館の展示物は覚えていないのに、壁の落書きの内容は覚えていたり、国会図書館で調べ物をしていても、資料は頭から綺麗さっぱり抜け落ちるのに、ベンチで休憩していた他の利用者の会話は明確に思い出せたり、話はそれますが、ミステリーを読んでいて、犯人や動機よりも、脇役の離婚問題がどうなったか気になったり、さらに脱線しますが、主人公は何だってあんな女が好きなのかまったく理解できずにページを繰る手が止まったり、「どうでもいいこと」にばかりかかずらってしまうのは何故なんだ。


そんなことどうだっていいじゃん。
分かりますよ、分かってます。

 

人間にとって大切にしなければならないことは大体似たりよったりでしょうが、そこから脇道にそれた「どうでもいいこと」がその人間を形作っているのか。
それが個性であり、もしかしたら豊かさなのかもしれぬ。
などと考えつつ、忘れていたお陰でもう一度マンガを楽しむことができて有り難かったのでした。

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