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アネモネ手帖

小説家・三木笙子のブログ

「何月何日の何時ごろ貴方はどこで何をしていましたか」の恐怖

daily

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以前、美容院で進退窮まったことがあります。

 
近所のお店でご飯を食べていたところ、隣に座っていた女性たちが、「Aという美容院のBさんはとっても腕がいいのよ」という話をしていたので、それじゃワタシもひとつ行ってみようかと思いたちました。


かつて死んだ祖母が、「お前はたいした人間じゃないが素直なところだけは長所だ」と誉めていた唯一の長所は今も健在です。


で、行ったんですよ、その美容院に。
もちろんBさんを指名しましたよ。
そうしたら何と、

Bさん「お久しぶりです。2年ぶりくらいですか」

前に来たことがあって、しかもBさんにカットしてもらったということをすっかり忘れていたのです。

Bさん「覚えていてくださって嬉しいです。でもどうしてまた?」

まさか本当のことは言えず、あのときはかなり焦りました。
物凄く冷や汗が流れたので、何と言って切り抜けたか覚えていません。


ワタシは本当に昔のことを覚えていないのです。
オコジョさん(夫)と行った温泉地の景色に何となく見覚えがあると思っていたら前に一度来たことを忘れていました。

ワタシ「何で教えてくれないの!?」
オコジョさん「もう一度、行こうとするくらいだからよほど気に入ったのだと思って」

そんな鳥頭ですから、万が一アリバイを訊かれることになったらどうしようと本気で不安になります。
そもそも数日前のことなど覚えていないし、正確に話を繰り返すことも無理。
よってミステリー小説の中で、自分のアリバイをよどみなく正確に言える人物はみんな怪しく見えます。

 

【プロフィール】

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デビューした時から「仕事や勉強の後にほっとした気持で読むことができる小説」を目指してきました。

読者に「優しくて暖かな雰囲 気」「心地よい哀しみと快い切なさ」「読後感の良さ」を提供したいと思っています。

好きな作家は辻邦生平岩弓枝浅田次郎

 

★「三木笙子の新刊・既刊」に三木笙子の詳しい仕事情報をまとめています