小説の資料と紅顔の美青年
資料はふせんを貼りながら読みます。
もちろん、必要な部分にふせんを貼るのですが、
私の審理した当時は、紅顔の美青年でしたよ。じつにきれいな人でした。木綿絣の着物を着ておりましたが、その姿なんというものは、“じつにいい男だなあ”と私は裁判官の席から眺めておったものでしたよ。
こんな箇所があると無意識にふせんを貼ってしまって、繰り返し読み直し、どんな美男子だったろうと想像してうっとりしているのですが、私が今、調べようとしていることとはまったく何の関係もありません。
ただ、己の興味関心がどこにあるのか、ということを改めて思い知らされます。