アネモネ手帖

小説家・三木笙子のブログ

たとえ記憶をなくしても

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ワタシは往復90分の自転車通勤をしているのですが、先日、日曜出勤をして、やれやれやっと家につきましたよと、マンション二階の自転車置き場へと通じる専用エレベーターの前で自転車を下りました。


このあたりの説明は誠につまらないと思うのですが、状況を説明しないと分かってもらえそうにないので、申し訳ありませんがもう少しだけ読んでください。

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「たくさん本を読む」という虚しさ

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私が通っていた幼稚園の保母さんからうかがったのですが、私は字が読めない頃から本棚の前で本を広げていたそうです。
他の子どもたちが人形遊びやままごとをしている中で、ひとりじっと本を眺めていた――と聞いて、何て協調性のない人間なのかと思ったりもしたのですが、ま、生まれつき本が好きだったようです。

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夫婦間の「察してほしい」「言ってくれないと分からない」問題

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ワタシは外出先からオコジョさん(夫)によくこんなメールを送っていました。

「17時25分に駅に着きます。一緒にご飯を食べましょう」

その意図するところは、

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朝日新聞の「東京物語散歩」で取り上げていただきました : 三木笙子『竜の雨降る探偵社』(PHP研究所)

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朝日新聞」東京版で水曜日に連載されている「東京物語散歩」に取り上げていただきました(2016年1月13日)。
東京物語散歩」は都内を舞台にした国内の文学作品を紹介するコラムです。

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