自分で稼ぎなさい
オコジョさん(夫)は感情的な物言いをなさらない方で、私がどんなにトンチキなことを言っても、筋道を立てて言って聞かせるという、大脳新皮質がきちんと発達した方です。
たとえば金銭の話だと、
「いいですか。僕の給料が突然上がることはないんですから、贅沢をしたければ自分で稼ぎなさい」
いや、ごもっとも。
「ワタシ稼ぎが悪いからなあ」
「貴女は稼ぎが悪いのではありません。遣い方に問題があるのです」
主人はやかましくて、家計簿をつけろって、りっぱなのを買ってきました。私がつけていると手の動きでわかるんでしょ、「お前、計算違ってるぞ」って。そんなふうに仕込まれちゃったから、今でも持っているお金と計算とが一緒じゃないとだめなんですよ。日記も毎日書いています。やはり、ダンナを持つなら厳しい人がいいです。何でもいいわいいわのダンナだったら、女なんかずうずうしいからね、勝手にやってだめですよ。
でもさすがのオコジョさんも、贔屓の球団が負けると、派手なため息をついてしょんぼりしています。