アネモネ手帖

小説家・三木笙子のブログ

塩野七生×向井理 魅惑のイタリア大紀行 ルネッサンスとは何であったのか ローマ・ヴェネツィア編

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2週目はヴェネツィアでした。
サンマルコ広場! ドゥカーレ宮殿! リアルト橋! 
映像を見ているだけでテンションが一気に上がるのですが、やはり面白いのは塩野先生のお話なのです。

 

「私なんか50年近く(イタリアに)いるわけね、呆れたことに。1年だけイタリア行っていい、後は帰ってきて結婚せよと言われてね。イタリア来たのは1963年。それでそのままいついちゃったわけね。婚約者には叱られたけどさ」

それでどうなったんですか、と思わずテレビに向かって身を乗り出すワタシ。

「うちの息子が通っていた学校よ」

1週目もそうでしたが、息子さんの思い出話が何度も出てきます。

ローマのファルネーゼ宮では、

「(現在は)フランス大使館よ、腹が立つ」

ヴェネツィアでは向井さんとゴンドラにお乗りになった塩野先生。
雨が降り出して向井さんに傘を差しかけられます。

「なるべく不用意に近づかないようにしますから、ご安心を」

やがてアコーディオンの演奏と朗々たる歌唱が始まってロマンチック度数がアップすると、先生はこういった雰囲気が相当苦手なようで、

「この音楽はあなた、参っちゃうわね」
「あなた(向井さん)も恥かしいと思う?」
「あたしなんてね、絶対にこんな馬鹿なこと……」

照れていらっしゃるのがひしひしと伝わってきます。

 

アンタこの番組の何を見ていたんだと言われそうですが、いやいやちゃんと歴史の講義にも耳を傾けていましたとも。

「人の言うことを、新聞とかテレビとか、ああいうことをそのまま信じるというのは、かって中世の人たちが『神様が言った』と言ってる教会の言うことを頭から信じるのと同じことになる」


「情報っていうのはね、たくさんあるとやっぱり混乱しちゃう。だから意識して、時には切るべきじゃないかと思う」

ある程度の情報を頭に叩きこんだら、後は自分で考えるということは、いつも忘れないようにしたいです。
資料がなくては書けないけれど、資料か主人ではないのですから。

 

塩野七生×向井理 魅惑のイタリア大紀行 ルネッサンスとは何であったのか