【新刊情報1】18年11月30日発売 『月の王子 砂漠の少年』三木笙子(小学館)
前 : アリー(教王の第二王子)
後 : サリフ(次代の時計守で観察術使い)
「誰が聞いているか分からないんだ。二度とそんなことは言わないでくれ。俺のせいでお前に何かあったら、俺は一生自分を許せない」
アリーはサリフの手を押し戻した。
「友すら救うことができないとはな」
「犠牲なんて思っていないさ。この国を守ることはお前も守ることだから」
第一話「魔法の蘆筆」
今回初めてジュニア向け文庫を書かせていただきました。
最初は「小中学生の読む小説ってどう書けばいいんだろう」と思ったのですが、
いずれ大人になる皆さんと、かつて皆さんと同じ年頃だった大人のために書きました。私の描くアラビアンナイトの世界を楽しんでいただけたらとても嬉しいです。物語を愛する方々へ、心をこめて贈ります。
カバーそでのコメントより
「ジュニア向け」というよりは、いつも通り「私の好きな世界を贈る」ことになりました。
三木笙子版のアラビアンナイトをお楽しみください。
美しき王子の華麗なる冒険ミステリー!
心優しき美貌の第二王子アリーと、深い洞察力を持つ「観察術使い」のサリフ。二人は無二の親友だった。
ある日、どんな願いでも叶えてくれるという呪術師の噂を耳にし、そのからくりを解こうと二人は呪術の現場に潜入するのだが・・・・・・!?
つぎつぎと謎の事件が起こり、次第に追いつめられていくアリーと、彼を守るために動くサリフ。
いったい誰が本当の味方で、誰が敵なのか。
そしてついに真の敵がその正体を現したその時、アリーとサリフに別れの時が訪れる――。
砂漠の都で、華麗にくり広げられる冒険ミステリー!
表紙と挿絵は須田彩加さんです。
主役のひとりであるアリーは物凄い美形という設定で、
「『天国の庭の鍵を預かる門番は鍵をかけ忘れてしまったのだろう。教王の美しい第二王子は、きっと天上から降りて来たに違いないから』――最初に誰が言ったんだっけ」
第一話「魔法の蘆筆」
そんな表現にぴったりの王子様を描いていただきました。
是非お手にとってみてください。