アネモネ手帖

小説家・三木笙子のブログ

【新刊情報1】21年7月6日発売『帝都千一夜 美男のシェヘラザード』三木笙子(小学館)

f:id:anemone_feb:20210525162359j:plain

7月6日に小学館さんから新刊が発売されます。

明治時代の帝都とアラビアンナイトの世界をミックスしたミステリです。

「いつか、君の言うことをそっくり分かってくれる人が現れる。何もしなくても、一言も話さなくても、一緒に座っているだけで楽しいと感じることができる相手がね。君はとびきり若い。期待してもいいんじゃないか」
「貴方には現れたんですか」
「さあ、どうかな」

 

(第二話「この世で最高の贅沢」より)

続きを読む

【新連載情報1】20年2月10日発売『小説WINGS・冬号』(新書館)にて『招かれざる客~黒の大正花暦~』スタート

f:id:anemone_feb:20200120171132j:plain

「それでは貴方が犯人というわけですか」
 そう言って彼が目を細めた瞬間、花守は白い大輪の菊が咲き乱れる幻想を見たように思ったが、それどころではないと我に返った。
「僕ではありませんよ」
「ですが、誰が見ても貴方が犯人としか思えませんね」
 言葉は冷たいが、声音にはどこか面白がっているような響きがあった。

 

『招かれざる客~黒の大正花暦』第一話「水仙」より

 

続きを読む

【新刊情報2】3刷重版されました / 19年2月22日発売『赤レンガの御庭番(エージェント)』三木笙子(講談社タイガ)

f:id:anemone_feb:20170411144353j:plain
19年3月6日現在、3刷重版が決まりました!
読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。


来週からは新オビでの展開予定です。
新オビはコチラ↓

f:id:anemone_feb:20190310192621p:plain

「探偵は、美男の定め。」

編集さんのこだわりのコピーです。

 

赤レンガの御庭番 (講談社タイガ)

赤レンガの御庭番 (講談社タイガ)

 

 

夫がコンビニに連れてってくれて感激しました

f:id:anemone_feb:20091001094600j:plain

 

秘境に住んでるのか、それとも足折って身動きできないのか、とでも思われそうですが違います。
実際に起きたことは本当にこれだけなのですが、twitterではなくブログに書くのは前置きが大変長いためです。

続きを読む

【新刊情報1】19年2月22日発売 『赤レンガの御庭番(エージェント)』三木笙子(講談社タイガ)

f:id:anemone_feb:20190211095140j:plain

全面 : 入江明彦(米国帰りの探偵。常に機嫌が良く悩み知らず)
影 : ミツ(謎の青年。明彦と行動を共にすることに)

「地道に証拠を集めるより罠にかけたほうが早いので手伝っていただけませんか」
「ずいぶん荒っぽいな」
「お気に召しませんか」
「いや」
 ミツが赤い唇の端を吊り上げた。
「早く片が付くのは有り難い」


(第二話 皇太子の切手)

 

続きを読む